10月30日(火)モスクワのドム・ミュージキで行われる オペラ「光太夫」(大黒屋光太夫の航海記)
2018年 オペラ「光太夫」ロシア・モスクワ公演
1. 実施時期:2018年10月30日(火)~11月2日(金)
2. 実施場所:
(1)10月30日(火)(メイン公演)19:00 開演
ドム・ミュージキ劇場ホール
https://www.mmdm.ru/ru/events/kodayu-rossiyskaya-odisseya-18-veka
https://www.ru.emb-japan.go.jp/japan2018/jp/event/mo7096-jp.html
(2)11月1日(木) 15:00 開演
モスクワ市立中央教育センター 2030番学校多目的ホール
(3)11月2日(金) 15:00 開演
ロシア国立ボゴリュボフ文化図書館小ホール
本公演は、2018年の日露文化交流年(ロシアにおける日本年)を契機に、日露両国の理解と友好の創出を行うことにあり、2018年10月30日〜11月2日で、小学生からシニア層に至るまで幅広い人的交流を目指し、3会場で上演をいたします。
本公演の題材は江戸時代の蘭学者、桂川甫周(1826-1881)文献「北瑳聞略」に記録された当時の日本とロシア交流の壮大な記録から構成されており、主人公は三重県鈴鹿白子の船頭、大黒屋光太夫です。大黒屋光太夫が漂流苦難の末、女帝エカテリーナ二世の勅許で帰国する物語であるこの題材をもとに、井上靖は「おろしや国粋夢譚」、吉村昭は「大黒屋光太夫」として小説を書き上げていて、前者は映画化もされています。今回公演するオペラは、この題材にインスピレーションを受けた声楽家青木英子(1919-2010)により全編ロシア語で制作され、アゼルバイジャン出身ファルハンク・フセイノフ(1948−2010)が作曲したオペラです。
オペラ形式での公演は、本モスクワ公演が初演となります。
日露交流史は、古くは漂流民の交流から始まり、文学、音楽や、オペラ・バレエ等の舞台芸術、そして絵画・彫刻等の文化交流があります。しかし、両国の懸け橋となる題材がオペラに隠されていることはあまり知られていません。
主催となる「モスクワ・アマデイ音楽劇場」は、芸術監督オレク・ミトロファーノフが率いる、モスクワ市認定の非営利活動文化法人で来日経験も豊富な劇団です。
そしてこの公演は、国立和歌山大学 観光学部 客員教授 青木義英氏(オペラ「光太夫」著作権所有者)の全面協力を得て、本3回公演について著作使用料無償提供にて上演されます。また、親日で来日経験がある国立ボリショイ劇場や国立モスクワ・ノーヴァヤオペラなどからのゲストソリスト達も共演し、「ロシアにおける日本年」の認定事業、在ロシア日本国大使館との共催で行われます。
また、舞台上の大道具などは日本人の画家や書家の作品を使用し、まさに日露の人的文化交流に相応しい公演といえます。
たくさんの皆さまのご来場を心よりお待ちしております!
公演に関する問い合わせ
①「オペラ光太夫」オフィシャルサイト:http://opera-kodayu.com/jpn/performance.html
②TEL:+7 964(583)03 94(日本語) 10/20〜
TEL:+7 926(204)30 16(ロシア語)
③Email:takako-h@jd5.so-net.ne.jp
「オペラ光太夫」 チケット Билеты и ММДМ:
https://www.mmdm.ru/ru/events/kodayu-rossiyskaya-odisseya-18-veka
https://www.mmdm.ru/ru/buy-ticket?eventId=3364
4. 出演者等
1.芸術監督 オレク・ミトロファーノフ
2.配役等
(1)光太夫 アンドレイ・ブレウス(バリトン)、
(2)エカテリーナ二世 エレーナ・オコリシェバ(メゾソプラノ)
(3)ソフィア エレーナ・セミョーノバ(ソプラノ)
(4)他モスクワ・アマデイ劇場ソリスト
(5)アマデイ劇場室内オーケストラ
5. 出演者プロフィール等
1.オレク・ミトロファーノフ(芸術監督)
1963年6月25日、モスクワ市生まれ
1991年ロシア国立舞台芸術大学(RATI-GITIS)の音楽劇場監督科卒業。1990~1993年、チャイコフスキー名称ペルミ国立アカデミーオペラバレエ劇場監督兼演出家およびペルミフィルハーモニー芸術指導者。1996年からモスクワ音楽劇場「アマデイ」芸術指導者、2007年からモスクワ教育センター第2030「未来の学校」監督兼教師。ロシアおよび外国で50以上の演劇を演出。2009年、レフ・トルストイ没後100年記念オペラ「戦争と平和」日本公演、モスクワ・アマデウス劇場版を演出。ロシア国立モスクワ中央教育センターNo,2030「未来の学校」では俳優技術の基礎と創造論理を300人以上の生徒の指導をする。学校側のイニシアチブと援助により「未来の学校」で演劇「私たちのプーシキン」、私たちのチェーホフ」、「舞台の上のスポーツ」「日出づる国日本の四季」その他を演出。
2009年〜2015年、モスクワ音楽劇場「アマデイ」の芸術監督として、和光小学校(東京)、安中市立磯部小学校、羽生市立岩瀬小学校、未来学園専門学校(京都)でマスタークラスを実施。
2.アンドレイ・ブレウス(バリトン)
1971年ロシア生まれ。ロシア国立舞台芸術大学卒業。1995年よりロシア国立ノーヴァヤ・オペラ劇場ソリスト。1999年よりモスクワスタニフラフスキー&ネミロビッチ・ダンチェンコ劇場、ボリショイ劇場のゲストソリストとなる。
2000年にロサンゼルスで開催されたプラシド・ドミンゴ声楽コンクールに入賞。この後、ドミンゴの招きでワシントン・オペラでプッチーニの歌劇「蝶々夫人」のシャープレス、ドニゼッティーの歌劇「ルチア」のエンリーコを歌い、世界のオペラに鮮烈デビュー。アメリカ、ハンガリーをはじめ、数々の国際音楽・オペラフェスティバルに出演。人気と実力を兼ね備える、今ロシアで最も注目されるバリトンの一人。
3.エレーナ・オコリシェヴァ (メゾソプラノ)
ロシア国立ボリショイ劇場ソリスト/ロシア国立モスクワ音楽院教授
モスクワ音楽院大学院に学ぶ。1990 年、東京国際音楽コンクール(民音主催)にて第1位、他べッリーニ国際コンクール(伊)など数々の受賞歴を持つ。1991 年、モスクワ・ボリショイ劇 場ソリストとなる。ボリショイ劇場の海外公演にて重要な役を務めるほか、ロシア国立交響楽団のアメリカ公演でヴェルディ「レクイエム」のソリストを務めるなど活躍。ロシアの作曲家の主要オペラ作品を網 羅しており、これまでにムソルグスキー「ボリス・ゴドゥノフ」(マリーナ役)「ホヴァンシチナ」(マルファ役)、プロコフィエフ「3つのオレンジへの恋」(スメラルディーナ役)「戦争と平和」(エレン役)、チャイコフスキー「王女イオランタ」(マルタ役)「エフゲニー・オネーギン」(オリガ役)「スペードの女王」(ポリーナ役)など、多数の舞台に出演。また CD もリリースされている。E. スヴェトラーノフ、A. ラザレフら、ロシアの重鎮指揮者とも共演を重ね、20 年以上に渡り、 ロシア最高峰のオペラ劇場で現役歌手として歌い続けている。また演奏活動とともに後進の育成にも積極的に関わり、母校モスクワ音楽院の教授を務めるほか、世界各地でマスタークラスを開催している。
4.エレーナ・セミョーノバ(ソプラノ)
ロシア国立モスクワ音楽院卒業。ゲリコンオペラ劇場ソリスト。2000年オブラスツォーワコンクール1位。2005年ムゼッタ役でパリオペラ座に鮮烈デビュー。2008年カナダオペラ「戦争と平和」でナターシャを歌う。2009年2月ベルリン・コーミッシェオペラ「スペードの女王」にリーザ役でデビュー。その後、同オペラ劇場にリーザ役で出演を依頼され、当たり役となる。
現在、ロシアで人気、実力ともに最も注目されるソプラノの一人。
日本語企画書制作:「モスクワ・アマデイ劇場」日本人ソリスト 平岡 貴子(Takako HIRAOKA)